2005年04月08日
イタリアのひったくり
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フランスでは移動が多く、非常に疲れたが、
商談もなかなか良い感じだし、
フランスの営業マンたちも喜んでくれ、そして、良い信頼関係も築けた。
なにより、うまいもんをたくさん食えた。
さて、
帰りの便は、パリ シャルルドゴールからマルペンサ空港に到着。
タクシーを使おうかと思ったが、出張費を抑えないと、、、と、
いつに無くまじめなことを考えてしまった。
それが、間違いの元だったのだろうか。。。
「マルペンサエクスプレス」という、空港からミラノ市内を結ぶ電車があり、
今回はそれを使うことにした。(9ユーロ:2005年4月現在)
何事も無く、ミラノ「カドルナ」駅に到着すると、
同僚から電話がかかってきた。
僕は、肩にかばんをかけ、キャスター付きかばんをころがし、
携帯で話をしながら、タクシー乗り場に向かった。
タクシー乗り場までは、すぐ側である。
すると、途中、ある男が僕に
「服にウンチが付いてるよ」
と話しかけてきた。
外見から、イタリア人ではなさそうであるが、
スーツを着、ネクタイをし、旅行用かばんを持ち、
いかにもどこか外国からの出張者のビジネスマンといった風貌である。
電話中だったので、適当に返事をし、そのまま歩き続けたが、
電話を切ったそのとき、その男は、ティッシュを僕に見せながら、
もう一度、
「ウンチ付いてるよ。」
と。
反射的に、肩にかけていたかばんをキャスター付きバッグの上におき、
ティッシュを受け取った。
そして、背中を覗き込んだ。
白いものが付いている。
が、ウンチではない。
僕は例の手口を思い出した。
僕は、背中を覗き込んでいた目線を、すぐさま、バッグの方に向けた。
ティッシュを渡されてからこの間、ほんの1~2秒ほど。
キャスター付きバッグの上のかばんが無い!
すぐ側の柱に、人が隠れるのが見えた。
僕はすぐにそこに駆け寄ると、男が立っていた。バッグを抱えながら。
僕のである。
僕はひったくり返した。
男は抵抗無く僕にひったくられた。
おっと、キャスターバッグが危険である。
すぐにキャスターバッグに戻った。
すでに、先ほど僕に話しかけてきた男も、僕のバッグを奪った男もいなかった。
幸い、被害はなかった。
いや、スーツを汚されたのがあるな。
でも、それも、ペンキ等の厄介なものでなく、匂いから、おそらく木工用ボンドであろう。
簡単に落ちた。
とうとう、僕の番が来たか、という感じである。
しかし、僕はラッキーだった。
ひったくりにあって、「ラッキー」とは気でも狂ったか、ごいぴうち。
いや、本当にラッキーなのである。
実際、在住者達に聞くと大なり小なり、何か被害がある。
先日は、立て続けに二人の親しい友人がトランクの荷物を持っていかれているし、
財布盗まれた、かばん盗まれた、なんて、本当にみんな何らかの経験がある。
うちもちょっとだけ経験があるが、幸い、妻も僕も未遂だった。
今回も未遂で済んだ。
本当にラッキーである。
でも、
でも、
ラッキーとは思いながら、
正直なところ、
なんか、
こう、
すっきりしないのだ。
蹴りの一発でも食らわしてやりゃあすっきりしたのかもしれない。
警察に連れて行ってやりゃあベストだったかもしれない。
でも、そんなことをしたら、相手の反撃で、ひったくり未遂で済まなかったかもしれない。
でも、
何も出来なかった自分は、腑甲斐無いない男である。
腑甲斐無さが昨日からずっとぬぐえない。
ちくしょー!
さて、今回、学んだことは、
いくらわかっていても、
とっさに彼らの期待する行動をとってしまう。
ということである。
彼らはプロである。
出張者の風貌 → 親切な外国人と勘違い
電話の直後 → 注意力低下
かばんが複数 → どちらか一つ、手を離す可能性大
日本人 → 見つかっても逃げられる確率大
いくら気をつけていても、その一瞬のコンマ数秒の隙を突いてくる。
「ウンチが付いてるよ」
は、引ったくりのサインと心得よ。