2004年09月16日

イタリア流 映画鑑賞の実態 (と、たいそうなタイトルにしてみる)

映画の秋である。

ところで、

イタリアの映画館ではイタリア語吹き替えで上映される。

ほとんどの映画がそうなる。


で、会社のイタリア人に、

「日本では、子供向けのモノ以外、吹き替えで上映されることはほとんどないなぁ。
 画面に日本語の字幕が表示されて、うんぬん・・・」

こう説明すると、

「えっっ!映画見ながら、字幕読むわけ?
 無理無理無理。
 2回、3回、見ないと理解できないじゃん。
 楽しめないじゃん。」

と返される。


はじめは、

お前ら声優の声を聞いてるんだぞ。本人の声じゃないんだぞ。
本物の声を聞かなきゃ、俳優の演技を楽しむことなんか出来ないじゃん。
映画の楽しみ方を知らないやつらめ。

なんて思っていたが、
良く考えたら、

オレは俳優の演技の良し悪しを理解できるほどに、英語を理解してるのか?
というか、
オレは必死に読んでて、声をちゃんと聞いてないんじゃない?
視覚は全感覚の70%を占める(だったっけ?)
ってことは、読んでる最中はほとんど耳に入らないんじゃない?

そして、

オレは戸田奈津子さんの小説を読んでるに過ぎないんじゃなかろうか?

という事に気がついた。


そして、もし、

アラゴルンの声がミスタービーンだったとして、
映画館の中の、何人の日本人がその違和感に気づくのか?

えっ?みんな気づく?っていうか、ビーン、しゃべらないって?


では、もし、トムクルーズの声がミスターブーだったとして、、、

いや、これはありえない。


とにかく、

英語を勉強していない日本人の皆さん、
本当に聞いてるの?音声。
楽しんでるの?音声。

という疑問がわいてきた。



さらに、ちょこっと調べてみたら、
どうやら、

「オリジナル音声+字幕」で上映している国は、結構珍しいらしい。



なんだ、日本の方が普通じゃないんじゃん。



こんなことを、友人(日本人)に話すと、
彼は、やっぱり吹き替えは許せないらしい。


気持ちはわかる。

僕にも覚えがある。


「なんじゃこりゃ?ケンシロウ(*1)がスグル(*2)の声かよ!いーやーだー。」
          *1 胸に七つの傷を持つ男
          *2 牛丼好きのスーパーヒーロー


と...。


だが、淡い記憶を手繰り寄せ、気がついた。

「おまえはもう、死んでいる。」

この『音』を聞いても、スグルの顔は浮かばなかった。
スグルと同じ声でも、奥目のケンシロウの顔しか浮かばない。

ということは、

慣れる!



しかしながら、どうしても受け入れられない事件もあった。



ある日、母が、

「コープで買ったわよ、タイタニック。良い映画は買っておかないとね!」

と差し出したその手にあったのは、『日本語吹き替え版 タイタニック』

当時はDVDなんてなかったから、当然ビデオ。


「良い映画は買っておかないとね!」

と言い放った母の手にあったものは、『日本語吹き替え版 タイタニック』


日本であなただけですよ、これ買ったの。


ローズもジャックも日本語ペラペラということである。

僕はがっかりして、

「なんで、日本語吹き替えなんか買うかなー。」

なんて、いっちょ前の文句など言わせていただいた。
(別に僕のために買ったわけでもないのに。)


しかし、そのビデオを見て、その声がビタッと合っている事に気がついた。
いや、正確には気づかなかった。
あまりに自然でなんにも気づかなかったのだ。

ジャック。

声はあの、松田洋治。

あの、アシタカ(*3)の松田洋司である。
         *3 ヤックルに乗る、曇りなき眼(まなこ)を持つ青年

でも、気が付かなかった。

気が付かなかったのである。

声優ってすごい。(松田洋治はもともと俳優ですけどね)



ちょっと待て、受け入れられない事件の話じゃなかったのか?

そう、ここまでは良かったのだ。

それから月日は流れ、『タイタニック』がテレビ放映される事になった。

で、

がっかり した。

怒りすら覚えた。


誰やその俳優、オレは知らんぞ。おまけに全くジャックのイメージと合わんぞ!
っつうか、ヘタクソすぎだぞ!!
なぜ、そのまま松田洋治の声で行かない!



話題づくりのため、ヤングに人気の若手俳優を起用したのだ。

そんなことしなくても十分話題性はあったのに・・・



・・・と、まぁ、これが受け入れられなかった事件である。


なので、吹き替えに対し100%よしとは思わない。
吹き替えが嫌いな友人の気持ちも十分に理解できる。

が、同時に、

声優さんたちのすばらしい仕事のおかげで、
小難しい、例えば、「ロード・オブ・ザ・リング」のような、
大難しい映画を容易に楽しめることも事実である。





というわけで、現在、僕は吹き替え専門です。

   ※ここのセリフは吹き替えのセリフです。(字幕ではなく)




(ただ単に英語がダメなんだろ?って言われそう・・・。ま、負け犬?)





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