2004年06月14日

クリーニング屋の女

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ミラノに来て間もない頃、まだ単身でホテル暮らしだった僕は、シャツの洗濯はホテルの近くのクリーニング屋に持って行ってました。

当時の僕は、英語すらままならない状態で、イタリア語なんてほとんどわかりませんでした。(っていうか今でも・・・)

クリーニング屋の店員が英語など話せるはずも無く、、、
初めてあずけに行った時など、何を言っているかわからず、『???』な顔をしていると、店員のお姉ちゃんに、

「Pay now!」

なんて言われちゃいました。ははは。

その女性は小柄で、人の良さそうな外見でしたので、このセリフには少し驚きましたが、
まあ、知っている単語を並べて一所懸命話してくれたんだなぁ、と、微笑ましくすら思えました。


そんなこんなで何度か通ったある日、どうしても期日を守ってもらわないといけないものがあり、
カレンダーを指さし、何度も念を押して、お願いしておきました。
この頃には、ある程度イタリア時間なるものを知っていましたので、余裕を持ってあずけました。


そして当日、予想通りというか・・・、

やっぱり、出来てませんでした(涙)


僕が『すんごく困ったぞー』という顔をしていると、その女性、そばにあったでっかいホッチキスを僕に手渡し、

「℃♀@#£$¢∞∴♂☆◎〒∀≡∂∬¶‡†‰Д」

何か言ってます。(↑これは僕の頭が感じている音を表現しています。彼女は宇宙人ではありません。)

僕が軽くパニクっていると、今度はそのホッチキスを僕から取りあげ、自分で自分を軽く殴りはじめました。

ますます、パニくる僕。

「今、何が起きているんだ!?(恐怖)」(←心の声)

僕は恐怖で完全に固まりました。

彼女はそんな僕にお構いなしで、今度はそばにあった、これまたでっかいはさみを取り、また僕に渡します。

そして、今度は「刺せ」と。

「私を刺せ」と。


ここでようやく理解しました。

これは彼女なりの「反省の儀式」だったのです。

彼女は反省していたんです。

ここまで反省している人に、僕は何も言えません。言われるがままにその日の夕方、もう一度取りに行きました。

本当に、怖かったし・・・。

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